展覧会会期中の9/10(金)に、フランスに初めて日本のアニメを紹介された松本隆男さん(前兵庫県人会会長)のお話会を開催しました。
外国語大学でフランス語を学んだあと、商社に就職したという経歴から、10年かかったというアニメをフランス・ヨーロッパに持ち込んだ時の苦労など、ヨーロッパ各国での体験談に時折笑いも起きながら、皆さん熱心に聞き入っていました。
フランスに最初にマンガを持ち込んだ時に、「目が大きすぎる、おかしい」と言われ、「目にそのキャラクターの特徴が出るので、目を大きくするのはキャラクターの一つの表現方法」と説明したという話や、スペインでは「少年マンガは暴力表現が激しすぎる」と言われ、「暴力表現ではなくMake justice で正義の表現だ。日本の子どもは、一つ一つ説明されるのではなく、勧善懲悪や正義をマンガ・アニメから自然と感じ取り、学んでいる。」と説明した話など、文化や表現の違いを一つ一つ乗り越えて来られた体験談は非常に興味深かったです。
松本さんがフランスに来られた時は、まだ日本文化が世界の文化に割って入り、日本文化として確立される創成期だったため、その生みの苦しみは大きかったといいます。
その時代を経て、日本のアニメ・マンガがフランスで完全に受け入れられ、一大ブームを巻き起こしていることを思うと、松本さんの活躍が無ければ、このブームもなかったととても感慨深かったです。
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